3次元コンピュータ・グラフィックスを用いた仮想空間の中で、アバターと呼ばれる分身たちがコミュニケーションするシステムを指します。
メタバースとは「超(メタ)」と「宇宙(ユニバース)」の合成語で、1992年の小説が語源(※1)となっています。旧Facebook社が「Meta」と改名したのも最近の話題です。
メタバースを技術面から見ると、コンピュータ・グラフィックスにもとづくオンライン・ゲームの流れと、アバターによるコミュニケーションの流れが一体化したものともいえます。
1990年代に始まったアバター・チャット・サービス、2000年代初めにリンデンラボによる"Second Life"サービス(※2)が一躍脚光を浴びたことも記憶されています。その意味では、最近のメタバース流行りは第三次の流行といえるでしょう。
奇しくも原田は、コンピュータ・グラフィックスの研究開発と、それに続いて2次元チャット・システム「富士通Habitat」(※3)の3次元化の研究開発の両方に長く関わっていた経験があります。その意味でこのメタバース技術とは30年前からの古いつきあいがあるといえます。
メタバースの利用範囲はますます拡大し、注目度も高いようですが、反面、技術面や倫理面の課題についてはこの30年間にあまり大きな進展がみられません。現時点では、メタバースは技術的課題の論議よりも、その空間で何をどのように提供するかというマーケティングの論議が重きをなしていると見られます。このようなメタバースの特色を心得た上でコンサルテーションをおこないます。
- ※1 Wikipedia「メタバース」 https://ja.wikipedia.org/wiki/メタバース
- ※2 Wikipedia「Second Life」 https://ja.wikipedia.org/wiki/Second_Life
- ※3 Wikipedia「富士通Habitat」 https://ja.wikipedia.org/wiki/富士通Habitat